吉祥寺は、1587年に宝塔山のふもとに建てられた一宇を起源としています。
その後、1603年に種子島慈恩寺の僧・寶正院日種法印によって現在地に移転・再建されました。
以来430年以上にわたって宮崎県のほぼ中央、宮崎市佐土原町に存在し、こどもの神様「さどわら鬼子母神」として親しまれています。
地元の人々をはじめ、子供たちの健やかな成長を祈願する信仰者たちから長年にわたって崇敬され続けてきました。
こちら「さどわら鬼子母神」は、神社でも、神仏混合のお寺でもありません。
「鬼子母神」という名前に「神」がつくことから、神社と認識している方も多いのですが、実は法華宗(本門流)という宗派のお寺なのです。
帝釈天や梵天などといった神々は、現在では仏教の神として祀られており、神道の神々とは異なる存在ということです。
では、当寺院で有名な「鬼子母神」とは一体何なのでしょうか。
鬼子母神という神様は、古代インドの言語でハーリティーと呼ばれ、また音訳して「訶梨帝」や「鬼子母神」とも呼ばれます。
彼女はお釈迦様の説かれた「法華経」というお経に登場する神様です。
彼女は、般闍迦という神様の妻で、500人もの子供たちがいました。
しかし、彼女は人間の子供をさらって食べることが癖でした。このことが恐れられ、人々はお釈迦様に相談しました。
お釈迦様は鬼子母神を改心させるため、一計を案じました。鬼子母神が一番可愛がっていた子供の姿を神通力で隠しました。
鬼子母神は子供を探し回りましたが、見つからず、お釈迦様の元を訪れ、助けを求めました。
お釈迦様は鬼子母神に、自分の子供が一人さらわれた親たちの悲しみを思い出すように促しました。
そして、命の大切さを教え、子供たちとお釈迦様の教えを守ることを誓った鬼子母神は、以後は鬼ではなく、子供たちの守り神として仏教の信仰に加わりました。
院名 | 宗教法人 吉祥寺 |
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通称名 | さどわら鬼子母神 |
主祭神 | 鬼子母神 |
例祭 | 旧1月28日 |
所在地 | 宮崎県宮崎市佐土原町上田島469番地 |
電話番号 | 0985-74-2005 |